シネマネー(独断と偏見による映画レビュー)

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ラストナイト・イン・ソーホーのレビュー


「ショーンオブザデッド」「タクシードライバー」のエドガー・ライト監督最新作

ラストナイト・イン・ソーホーをDVDで鑑賞。

 

エドガー・ライト監督は個人的に大好きで特に「ホットファズ」が一番好きです。

(ユーモアのセンス抜群だし、高速カット割りはすごく癖になります)

 

しかしDVDのパッケージを見ただけではエドガー・ライトが監督しているとはまったく思ってなくて、見る前に調べてわかりました。

 

個人的にエドガー・ライトは男目線の映画を作る監督だと思っていたので

(男くさいというよりは、ちょっと中学生・高校生男子のノリ要素が多い映画という印象)

まさか女性が主役の女性目線の映画をつくるなんて…

どうなのかなーなんて思いながら鑑賞。

 

結論からいえば「すごく面白かったです!」

 

感想を簡単に書くならばとにかく【かわいい!】【オシャレ!】

バカっぽい文章になりますが、初めにこの感想がきます。

そこにホラーとミステリーの要素も組み合わさって、ずっと飽きずに楽しく鑑賞することができました。

 

田舎町から上京しデザイン専門学校に入学したエロイーズ。

都会で同じ学校の学生たちとの寮での共同生活に戸惑い、人間関係に悩んでいた彼女は

思い切って一人暮らしを始める。

 

古い一軒家の2階の部屋に住み始めると毎夜、60年代のロンドンでおそらく、以前この部屋に住んでいたであろう歌手を夢見る女性、サンディの夢を見る事になる。

元々、60年代のオールドカルチャーに興味を持っていたエロイーズは、夢の中のサンディのストーリーに興味を持ち、髪型をサンディと同じブロンドにするなど徐々に現実世界でも影響を受け始める。

しかしある日、夢の中でサンディが殺されてしまうところを目撃してしまう……

 

エロイーズが夢を見始めたところから急速に話しが転がり始めます。

前半はとにかく【かわいい!】【オシャレ!】

煌びやかな60年代ロンドンの街並みがゴージャス。

当時の流行りの音楽も劇中で流し、世代的に知らない音楽ですが、自然と体が乗ってしまいます。

 

夢の中に入り込む瞬間や覚める瞬間、エロイーズとサンディがシンクロする場面などの演出がすごくオシャレ!

 

なんといっても主演の二人「アニヤ・テイラー=ジョイ」、「トーマシン・マッケンジー」。

この二人が可愛くて美人ですごく画力があります。

この2人の女優をキャスティングできたことが一番の勝因だったと思います。

 

そして後半は当時のイギリスの芸能界の闇の部分などにも触れ、ホラーとミステリー要素が強まってきます。

(この緩急が絶妙で最高でした)

 

ここでいうホラー要素が心霊的なものではなく、女性が怖いと感じるものを描いていました。

・初めての都会での一人暮らしに対する恐怖

・男性に食い物にされてしまう性的な恐怖

 

私は男性ですが、それでも映画を見ていて、お腹が出ている中年男が迫る様子などはすごく嫌悪感と不快感があったので女性であれば、なおさらと感じました。

 

どちらかというとイケていない男性目線で描く作品が多かったエドガー・ライト

ここまで女性目線で作品を作ったのにはすごく驚きました。

 

そして最後にはどんでん返しがあり、ミステリーの要素もバッチリ!

 

終始、いろんな視点で楽しませてくれたエンタメ作品だと思います。

すごくおススメです。