シネマネー(独断と偏見による映画レビュー)

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名探偵コナン ハロウィンの花嫁についてのレビュー


名探偵コナンの最新作映画「ハロウィンの花嫁」を見てきました。

私自身、コナンの映画シリーズのファンで、毎年欠かさず映画館で鑑賞しています。

 

今回の最新作についての率直な感想についてですが……

まあまあ面白かったかなといった感想です。

 

コナンの映画シリーズのファンと宣言しましたが、今回の作品はあまり期待せずに鑑賞したというのも大きかったと思います。

 

というのも、最近のコナン映画は作中のミステリー要素というよりも

キャラクター描写に重きを置いている気がして、ストーリーそのものは大した作りにはなっていないようのが多かったような気がしていました。

※アクションシーンばかりになっているという声もありますが、そこは個人的に全然ありです。むしろ最後のアクションシーンを楽しみにしています。

 

今回の最新作も原作で脇役の高木刑事と佐藤刑事にスポットを当て、なおかつ人気キャラ安室透と警察学校同期キャラの見せ場が多いと聞いていたので、腐女子に媚びた展開になるのかなと予想しておりました。

 

しかし、ファーストシークエンスで脱獄犯を追う安室透。

脱獄犯の首に付けられていた爆弾が爆発し、爆風に巻き込まれ負傷する安室の部下。その部下を救助するため、身動きが取れない安室に同じ爆弾型首輪をつける爆弾魔。

そしてその場を立ち去り、爆弾魔の容姿が映し出される。

フードを被り髑髏のお面をしている。

そこからお決まりのタイトルコールと音楽。

「おれは高校生探偵~工藤……

 

面白そうだ!!と心を掴まれます。

 

毎度の事ながら、タイトルコールはコナン映画の見所のひとつ。

一気に引き込まれます。

 

今作はミステリー要素は少なめで、テンポが速いクライムサスペンス調に作られていたと思います。

 

世界各地で暗躍する爆弾魔という事で、犯人の風貌や逃亡する際の動きなど説得力があり、登場人物の中の誰が犯人なのかを推理する楽しみよりも、手強い犯人を相手にどうやって逮捕するのかといったところを楽しむ作品になっていたと思います。

 

ただし、やはり最近のコナン映画の傾向で、キャラクター描写に力を入れることに重きを置いている為、いろいろと中途半端というかスケール感が小さくなった感は否めないのかなとも思いました。

 

世界的に暗躍する爆弾魔。

コナン映画史上でも大物な悪人ですが、それを無理くり高木・佐藤のカップルと安室透の警察同期との因縁をつけてしまった為、犯人の肩書に対して行動範囲や犯行規模が狭く、齟齬が生じていたというか不釣り合いな気がしました。

 

高木・佐藤を映画の主役にすると観客動員数に不安があったのか、そこに最近原作で人気が出てきた、安室警察同期メンバーを絡めスポットを当てるキャラクターが多くなってしまった為、事件そのものが、ちぐはぐになってしまった印象を受けました。

公安の安室を引っ張ってくるならテロ関連・スケールの大きい案件を持ってこないといけなくなってしまい、そこに佐藤・高木の一般刑事を絡めなくてはいけないので、どうしても相対する犯人の行動はチグハグになってしまいます。

最近のコナン映画は企画有りきで、その後ストーリーを考えている印象。

そろそろ初期の頃のような、緻密なミステリー要素を楽しめる映画を作ってほしいと感じました。

 

とは言え、今作も結構楽しめました。

4段階評価でいうと

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個人的にコナン映画が大好きだからこそ、苦言を呈してしまいますが、普通に楽しめる映画だと思います。